最適な広さとは?注文住宅はどれくらいの広さがあればいいのか
素敵な住まいに家族でのんびり暮らしたい、そんな願いを叶えるためには「家の広さ」についての知識を持つことが重要です。建売やマンションはご自身で家の広さを決めることができませんが、注文住宅なら間取り数も広さもご自身で決めることが可能です。そこで、この記事では住まいの最適な広さに焦点を当てて、詳しく解説します。
そもそも一坪はどれくらいの広さなのか
日本の住宅は「坪数」で広さが表現されています。土地や建物の販売サイトを眺めていると「土地40坪」「建物33坪」のように大きさや広さが坪単位で表示されています。では、一坪とはどのくらいの大きさなのでしょうか。
一坪は約3.3平方メートル
住宅などの不動産は坪という単位で表現されていますが、一坪は平方メートルに言い直すと約3.3平方メートルです。つまり、建物がもしも33坪であれば33坪に3.3平方メートルを乗じること答えが出ます。33坪の建物がある場合、約109平方メートルの住まいであることがわかります。
畳に置き換えた場合
平方メートルに言い換えても家の具体的な大きさはイメージしにくいかもしれません。では、坪数を畳の大きさを意味する畳数で言い表すとどのぐらいになるのでしょうか。
1坪の大きさは、約畳2枚分、といわれています。つまり、上記でも使った「33坪」を使って置き換えると、33坪は畳66枚分、66畳分の大きさであるとわかります。一般的なご家庭にある和室は6畳、8畳程度が多いことを考えると、33坪は6畳間が5~6部屋分に該当することがわかります。
いかがでしょうか、畳数に言い換えると建物の大きさのイメージが湧きやすいのではないでしょうか。なお、畳の大きさは地域によって若干異なっているのであくまでも広さのイメージに使いましょう。
同じ坪でも大きさが異なる場合も
寸や尺のように、日本において古くから使われている単位である坪ですが、メートルによる表示が主流の日本においてなぜ今も坪という単位が使われるのでしょうか。実はメートル表示が法的に統一されたのは戦後のことであり、不動産の現場では坪の名残は残された格好なのです。
文中に触れたように1坪は約3.3平方メートルなのですが、お墓を言い表す際の坪は極小化します。お墓に置いての一坪は、わずか約0.8坪しかありません。このように坪は使われ方によって大きさが異なるので注意しましょう。
一戸建ての平均的な広さとは
住まいを注文住宅で作る以上、理想の住まいを作りたいものです。では、日本における一戸建ての平均的な広さとはどの程度なのでしょうか。理想の住まいを作るために、まずは平均的な広さを学びましょう。
住宅金融支援機構の2020年度に行われた調査によると、現在注文住宅を作る際に作られている床面積の平均は124.4平方メートルだそうです。つまり、坪数で言い換えると約38坪程度です。
ではここで、参考までに国土交通省の「住生活基本計画」における快適な居住空間のデータも確認しましょう。現在日本に多い3人体制の核家族の場合は100平方メートル、4人暮らしの核家族の場合には125平方メートルが快適に暮らすために必要な大きさとされています。
つまり、国の示すデータでは、3人で暮らすために必要な坪数は約30坪で、4人で暮らす場合には約38坪が必要とされています。この2つのデータを合わせて考えてみると、現在注文住宅で作られている家の広さは、国土交通省が示す必要な広さに近い数字です。
核家族3~4人の住まいを快適に作るためには30坪後半台以上の床面積を確保することが理想といえるでしょう。もちろん、注文住宅は土地を充分に確保できており、建設予算にもゆとりがある場合にはもっと広い住まいを建てることが可能です。
注文住宅の広さの決め方
注文住宅を建てる際にはどのように住まいの広さを決めるとよいでしょうか。ここからは部屋の決め方について詳しく解説します。
必要な部屋数を決めよう
注文住宅は建売とは異なり、好きに部屋数を決めることができます。セミオーダー式のように間取りに制限があるケースでも、ある程度の部屋数なら指定することが可能です。
家族人数や用途を充分に検討し、欲しい部屋数を決めていきましょう。在宅ワークや学習に対応できる部屋、寝室、リビングや寛ぎの和室空間など希望の部屋数が決まると、その次に部屋に求める大きさを決めることができます。
1階、2階に必要な数を決めた後にはそれぞれの部屋の床面積を畳数でもよいので決めましょう。
生活動線を考えて設計しよう
部屋数が多く家族それぞれのプライベート空間が充分に用意されている住まいも理想ですが、家族みんなが寛げるリビングをとても大きく確保し、残りを自由な空間に育てることも1つの方法です。
注文住宅で部屋の広さを決めるにあたっては用途や家族のライフスタイルを見極めることが重要ですが、その一方で生活動線の確保も忘れてはいけません。
浴室と部屋との動線の間にリビングや客間を作り過ぎてしまうと、暮らしにくくなってしまいます。生活動線も部屋の広さを決める際に見落とさないように注意しましょう。
まとめ
この記事では注文住宅を作る際に知っておきたい最適な部屋の広さについて、詳しく解説を行いました。理想の住まいを作るためには、部屋の広さを充分に確保しておくことも大切です。
一方で、生活動線などついつい忘れてしまうことも部屋づくりの際には加えておかないと、暮らしにくい家になってしまいます。ぜひこの記事を、広くて快適で使いやすい注文住宅作りにご活用ください。