コンセントの配置は失敗しやすい?最適な配線の考え方とは
注文住宅を建てる際に失敗しやすいのがコンセントの配置です。理想の空間ができあがったはずでも実際に暮らし始めてみると「使いたい場所にコンセントがない」「使いづらい位置にある」などの不便を感じている人も多いものです。そこで今回は、コンセント配置に失敗しないための考え方やコンセントがあると便利な場所を紹介します。
コンセントの位置は失敗しやすい
注文住宅の間取りで失敗しやすいコンセントの配置ですが、具体的にはどのような失敗例があるのでしょうか。まずは、コンセントの失敗事例として代表的なものを紹介します。
コンセントが欲しい場所になかった
コンセントの失敗事例として多いのが、コンセントが欲しい場所にないということです。日常的に使うわけではなくても、いざ家電を使いたいという時になってコンセントがないと困ってしまいます。
コンセントの配置を忘れがちな場所として、廊下や玄関、駐車場などが挙げられます。これらの場所は頻繁にコンセントを使う場所ではありませんが、掃除機やそのほかの家電を使う時のために、コンセントを配置しておく必要があるでしょう。
家具とコンセントの位置がかぶってしまった
意外と多いコンセントの失敗が、置きたい家具とコンセントの位置がかぶってしまうということです。「なんとなくこの辺りかな」と配置してしまうと、家具とコンセントの位置がぴったり重なってしまい、肝心のコンセントが使えないというケースが発生します。
家具の裏でもコンセントを使えないことはありませんが、コードが折れてしまったり、長期間抜き差しできないためホコリがたまったりと故障や火災の原因にもなるので、避けた方がよいでしょう。
コンセントの配置決めで失敗しないためには?
では、コンセントの配置で失敗しないためにはどうすればよいのでしょうか。具体的なポイントを3つ紹介します。
家具や設備の配置を最初に決める
コンセントの位置を考える際は、家具や家電、PC設備などの配置をあらかじめ決めておくことが大切です。これらの配置を最初に考えておけば、どこにどれくらいの数のコンセントが必要かを把握できます。
この時、できれば図面にまで落とし込んでおくとよいでしょう。図面に落とし込むことで、実際にどれくらいのスペースが取れるか、配置に無理がないかがわかり、使い勝手を想像できます。家具と重なりそうな場合は、コンセントの高さを変えるなどの調整も可能でしょう。
玄関、駐車場、納戸も忘れずに計画する
主な生活空間ではない玄関などのスペースは、コンセントの配置を忘れがちです。しかし、電気を使う機会がまったくないわけではないので、コンセントがないと不便が生じることも多いでしょう。コンセント配置については、玄関、廊下、駐車場、納戸なども前もって計画に入れておくことをおすすめします。
部屋ごとの目安を把握しておく
コンセントの必要数は部屋ごとに異なるため、大まかな目安を把握しておくとよいでしょう。6畳間で2か所、8畳間で3か所、10畳間で4か所がおおよその目安となります。
トイレなどの狭い空間でも最低1か所は必要でしょう。実際に使用する家電や使い方によっても異なりますが、参考までに把握しておくとコンセント配置を計画しやすくなります。
どこにコンセントがあったら便利なのか
最後に、基本的なコンセントの位置とは別に、配置しておくと便利な場所をいくつか紹介します。
玄関
玄関ホールにコンセントがあると、電源が必要なインテリアやクリスマスツリーなどの季節物を飾る時に役立つでしょう。また、シューズクロークの中にコンセントがあれば、掃除用具や電動自転車の充電などに重宝します。
キッチンの手元
キッチンは、カップボード側に電子レンジや冷蔵庫用のコンセントがあるのが一般的ですが、調理台側にコンセントがあれば調理家電を使う際に便利です。タブレットやスマートホンでレシピを見ながら調理する際の充電にも活用できるでしょう。
ダイニングテーブルまわり
ダイニングテーブルでは、食事の際にホットプレートを使ったり、ノートパソコンを使ったりとコンセントが必要な機会が意外と多いものです。コンセントが離れていると見栄えが悪いだけでなく、長く伸びたコードに足を引っかけてしまう危険もあるため、ダイニングテーブルの近くにあると快適でしょう。
リビングの季節物用
リビングは、テレビなどAV機器用のコンセントのほかに、季節物用のコンセントがあると便利です。たとえばクリスマスツリーや加湿器、扇風機など季節によって電源を使うものを置くことも多いので、季節物の置き場所を考えたうえでコンセントを配置するとよいでしょう。
収納内
収納内にコンセントがあれば、目につかない場所でコードレス掃除機の充電をできて便利です。ロボット掃除機の場合は、階段下のデッドスペースを定位置にするなど、掃除機充電用のコンセントを一つ設置しておくとよいでしょう。
まとめ
コンセントの配置について、ハウスメーカーからは一般的な位置、高さで提案されることが多いでしょう。しかし、家庭によって使う家電の種類や使い方は異なるため、日常生活を具体的にイメージしながら自分に合ったコンセント配置を考えることが大切です。コンセントの位置ひとつから自由に決められることが注文住宅の強みなので、しっかり検討してぜひ理想の間取りを実現してください。